「あかちゃんといっしょ」のサイトをご覧の皆さん、きょう、何食べる?
こんにちは。カウンセラーの高橋ライチです。
このコラムは、月1回更新予定です。
私の大好きな漫画「きのう何食べた?」(よしながふみ著 モーニングKC)にちなんで、
食事を担当しているシュフの多くの合言葉「きょう何食べる?」をこの連載のタイトルとしてみました。
今夜のメニュー決めのヒントも盛り込みつつ、日々の暮らしにまつわるあれこれ、
子どものころのことなど綴ります。
妊婦さんや、赤ちゃん育児真っ最中の皆さんが、ほっと一息つけるような時間になれば幸いです。
さて第5回のテーマは 「餃子」です。
スーパーマーケットでは冷凍食品も、お惣菜コーナーでもよく見かける餃子ですが、
「だんらんメニュー」として活用するのが、私からのおすすめです。
「家族のだんらん」って、食卓を囲んでいただきますをしてから…だけでなく、
作るところから始めることもできるんですよね。
子どもたちと、トランプやボードゲームを囲んで遊ぶのと同じように、
みんなで餃子を包みながら、仕上がりの美しさや速さを競ったり、
作るごとに上達を褒め合ったり。餃子づくりは楽しいコミュニケーションツールなのです。
しかも美味しい!

現在うちは、皮を出来合のものでやっていますが、皮から手作りに挑戦するのも楽しいです。
以前、シングルマザー数組を含む5世帯のシェアハウスを自主運営していたころは、
大人も子どももたくさんいたので、たまにイベントとして皮づくりから楽しんでいました。
麺棒がなくとも、空き瓶を洗って代用できます。
テーブルをアルコール拭きして、広い調理台にすれば、
同時に複数人で皮を伸ばすことができます。
普段、何かこぼすと怒られる食卓に打ち粉をパーッとまいて真っ白にすると子どもはなんんだか興奮します。
打ち粉のサラサラの手触り、生地をこねる変化のプロセス、
均等に切り分けた生地玉を手でつぶして、上手に回しながら、
麺棒(または瓶)で薄く丸く伸ばしていきます。
人数がいると流れ作業にできるので、いとこやお友達と集まるときにやってもいいですね。
娘は、小学生のころ中国人のお友達の家に行ったとき、すごい職人技でお父さんとお母さんが餃子を作るのを見た、と言っています。本場の餃子づくり、私も見たかった!
2歳くらいなら粘土遊びのようにしてひとかたまりだけ渡して遊ばせておいてもOK。
(食べないように注意!ナマの小麦粉はお腹をこわします)
だんだん成長するにつれ、形になってきます。
2〜3枚作って飽きてどこかへ行ってしまってもOK。
大人が楽しんで遂行するのがポイントです。
大人にも上達の楽しみがあります。意外な人が上手だったりして、盛り上がります。
餃子餡のレシピは、ネットにいろいろあるので、毎回いろいろ試してみるのもいいですね。
野菜も、白菜、きゃべつ、ニラだけでなく、セロリ葉や大根葉などいろんなものを入れられます。お肉の種類も豚、鶏、牛、エビを入れるなど工夫するのも楽しい。
以前、子育て中の仲間で公共施設の調理室を使って「餃子研究会」というのをやったときには、
キムチ入り、チーズ入り、セロリとこんにゃくのヘルシー餃子など様々なものが集結しました。
包み方もいろいろですね。ひだをたくさん入れるのもよし、四辺をあわせて四角くするのもよし、こちらもネットにたくさん上がっているので検索してみてください。
皮が厚いとひだが入れにくい、薄いとやぶれてしまう。
分業で流れ作業の場合は、皮担当の人に「もっと薄くして〜」とか「大きくして〜」とリクエストしたり。「じゃあ交代しよう」と担当替えをしたり。
こういうのって、遊びと仕事のあいだくらいの生活体験で、
子どもにとってはすごく身になる経験だと思うのです。
とにかく、大人が楽しくやるのが重要です。大人の協力・連携をみて子どもは学ぶので…
器用さや性格はいろいろなので、小学生くらいで大人顔負けの美しさで作れる子もいます。
丁寧でゆっくり作る子もいれば、競争すると燃える子もいる。
しっかり閉じてないと、肉汁が出ちゃう、とか。
変な形(子どもはいろんなの作ります^^;)だと火の通りがよくないとか。
で、食べるときに「次はああしてみよう」とうっすら思うわけです。
次も忘れてて食べるときに「ああ、次はああしようって思ってたのに。よし、次こそ」と再決意したり。人生の縮図!?
焼くのは安全確保できる大人がいれば、ホットプレートがおすすめです。
調理の過程も共有できるし、匂い、音、湯気、見た目の変化、空腹感…5感をフルに使って餃子を体験しているんですよね。
水を差すときに油がはねるので、やけどには要注意。
しっかりお子さんをホールドしてください。
ふたを開けたときの歓声、あちっ、あちっと言いながら食べるみんなの顔。
この光景を幸せと言わずして何と呼ぶでしょう♪

茹でて食べる水餃子もまた箸休め(?)として、美味しいですね。
人数が多いときは、ホットプレートと鍋を同時進行させて、交互に食べたりします。
焼き餃子は調理時間がけっこうあるので、次が焼けるのを待つあいだに茹であがったつるつるの水餃子をいただきます。

たれについても研究できますよ。酢醤油+ラー油、みそだれ、ポン酢、ナンプラー&レモン、など目先を変えながら、楽しめます。
そして、どうせならたくさん作って、冷凍するととっても便利です。
ごはん作る気力が出ないとき、小腹がすいたとき、鍋の具として・・・
冷凍庫に餃子があると「助かった!」と思います。我が家では「餃子貯金」と呼んでいます。
製作段階でお皿にラップをしいておいて、そこに包んだ餃子を並べて、そのまま冷凍庫にいれます。2〜3時間すると外皮が凍るので、手でバラバラと外せるようになります。チャック袋に入れ替えてかさばらずに冷凍保存できます。
焼き、茹で、揚げ、とお好みで。
皮が余ってしまったら…
1〜2歳のお子さんなら、1センチ幅くらいに切って茹でると、きしめんみたいになるので、味噌汁やスープの残りに入れるだけで1食できちゃいます。
もう少し大きいお子さんには、ピザ風にすると、おやつに、おつまみにうれしいスナックになります。。
ケチャップ少量を塗って、ピーマン、プチトマト、ハムなどあるものを並べ、チーズをかけてトースターで焼きます。

うちでは上の子が独立し、下の子が思春期真っ只中なので、最近は夫婦で粛々と餃子を包むことが多いのですが、これはこれで、なんというか共同作業の時間として、楽しいものです。
夫婦でTVみながら、あるいは音楽ききながら、今週あったことなんかをぽつぽつ話しながら餃子を作る週末は、やっぱり作るところから「だんらん」なんですよね。
「手伝って」でもなく「なんか作ってよ」でもなく、ともに餃子を包む日。
二人とも夕方に予定がない週末を、「餃子日和」と呼んでいます。
包みながら、そのまわりを、小さかった子どもの幻影が漂っている。家族の歴史って、食卓の周りにあるなあ、と感じるのです。繰り返されるメニュー、成長していく子どもたち、やがて老いていく私たち。三世代の同居などでは、その歴史もまた深いものになりますね。
赤ちゃんや小さな子どもたちと暮らすみなさん、「我が家なりのだんらん」を重ねて、かけがえのない歴史をつくっていってくださいね。
(完。おそまつさまでした^^)
高橋ライチ
コミュニケーション・カウンセラー
2003年に「こぶたラボ」を立ち上げ、子育て中の母のコミュニティのパイオニアとなる。平行してカウンセリングで女性が自分らしく生きることをサポート。講座では「聴く」ことの技術のみならず楽しさと感動を伝えている。2011年の東日本大震災後、ママの話を無料で聴く「リスニング・ママ プロジェクト」をウェブ上で運営中。NHK TVや新聞でも紹介され、注目を集めている。14歳と24歳の姉妹の母。1969 年新潟生まれ。
ブログ:http://ameblo.jp/lychee-tangerine/
リスニング・ママ プロジェクト:http://lis-mom.jimdo.com/
こんにちは。カウンセラーの高橋ライチです。
このコラムは、月1回更新予定です。
私の大好きな漫画「きのう何食べた?」(よしながふみ著 モーニングKC)にちなんで、
食事を担当しているシュフの多くの合言葉「きょう何食べる?」をこの連載のタイトルとしてみました。
今夜のメニュー決めのヒントも盛り込みつつ、日々の暮らしにまつわるあれこれ、
子どものころのことなど綴ります。
妊婦さんや、赤ちゃん育児真っ最中の皆さんが、ほっと一息つけるような時間になれば幸いです。
さて第5回のテーマは 「餃子」です。
スーパーマーケットでは冷凍食品も、お惣菜コーナーでもよく見かける餃子ですが、
「だんらんメニュー」として活用するのが、私からのおすすめです。
「家族のだんらん」って、食卓を囲んでいただきますをしてから…だけでなく、
作るところから始めることもできるんですよね。
子どもたちと、トランプやボードゲームを囲んで遊ぶのと同じように、
みんなで餃子を包みながら、仕上がりの美しさや速さを競ったり、
作るごとに上達を褒め合ったり。餃子づくりは楽しいコミュニケーションツールなのです。
しかも美味しい!

現在うちは、皮を出来合のものでやっていますが、皮から手作りに挑戦するのも楽しいです。
以前、シングルマザー数組を含む5世帯のシェアハウスを自主運営していたころは、
大人も子どももたくさんいたので、たまにイベントとして皮づくりから楽しんでいました。
麺棒がなくとも、空き瓶を洗って代用できます。
テーブルをアルコール拭きして、広い調理台にすれば、
同時に複数人で皮を伸ばすことができます。
普段、何かこぼすと怒られる食卓に打ち粉をパーッとまいて真っ白にすると子どもはなんんだか興奮します。
打ち粉のサラサラの手触り、生地をこねる変化のプロセス、
均等に切り分けた生地玉を手でつぶして、上手に回しながら、
麺棒(または瓶)で薄く丸く伸ばしていきます。
人数がいると流れ作業にできるので、いとこやお友達と集まるときにやってもいいですね。
娘は、小学生のころ中国人のお友達の家に行ったとき、すごい職人技でお父さんとお母さんが餃子を作るのを見た、と言っています。本場の餃子づくり、私も見たかった!
2歳くらいなら粘土遊びのようにしてひとかたまりだけ渡して遊ばせておいてもOK。
(食べないように注意!ナマの小麦粉はお腹をこわします)
だんだん成長するにつれ、形になってきます。
2〜3枚作って飽きてどこかへ行ってしまってもOK。
大人が楽しんで遂行するのがポイントです。
大人にも上達の楽しみがあります。意外な人が上手だったりして、盛り上がります。
餃子餡のレシピは、ネットにいろいろあるので、毎回いろいろ試してみるのもいいですね。
野菜も、白菜、きゃべつ、ニラだけでなく、セロリ葉や大根葉などいろんなものを入れられます。お肉の種類も豚、鶏、牛、エビを入れるなど工夫するのも楽しい。
以前、子育て中の仲間で公共施設の調理室を使って「餃子研究会」というのをやったときには、
キムチ入り、チーズ入り、セロリとこんにゃくのヘルシー餃子など様々なものが集結しました。
包み方もいろいろですね。ひだをたくさん入れるのもよし、四辺をあわせて四角くするのもよし、こちらもネットにたくさん上がっているので検索してみてください。
皮が厚いとひだが入れにくい、薄いとやぶれてしまう。
分業で流れ作業の場合は、皮担当の人に「もっと薄くして〜」とか「大きくして〜」とリクエストしたり。「じゃあ交代しよう」と担当替えをしたり。
こういうのって、遊びと仕事のあいだくらいの生活体験で、
子どもにとってはすごく身になる経験だと思うのです。
とにかく、大人が楽しくやるのが重要です。大人の協力・連携をみて子どもは学ぶので…
器用さや性格はいろいろなので、小学生くらいで大人顔負けの美しさで作れる子もいます。
丁寧でゆっくり作る子もいれば、競争すると燃える子もいる。
しっかり閉じてないと、肉汁が出ちゃう、とか。
変な形(子どもはいろんなの作ります^^;)だと火の通りがよくないとか。
で、食べるときに「次はああしてみよう」とうっすら思うわけです。
次も忘れてて食べるときに「ああ、次はああしようって思ってたのに。よし、次こそ」と再決意したり。人生の縮図!?
焼くのは安全確保できる大人がいれば、ホットプレートがおすすめです。
調理の過程も共有できるし、匂い、音、湯気、見た目の変化、空腹感…5感をフルに使って餃子を体験しているんですよね。
水を差すときに油がはねるので、やけどには要注意。
しっかりお子さんをホールドしてください。
ふたを開けたときの歓声、あちっ、あちっと言いながら食べるみんなの顔。
この光景を幸せと言わずして何と呼ぶでしょう♪

茹でて食べる水餃子もまた箸休め(?)として、美味しいですね。
人数が多いときは、ホットプレートと鍋を同時進行させて、交互に食べたりします。
焼き餃子は調理時間がけっこうあるので、次が焼けるのを待つあいだに茹であがったつるつるの水餃子をいただきます。

たれについても研究できますよ。酢醤油+ラー油、みそだれ、ポン酢、ナンプラー&レモン、など目先を変えながら、楽しめます。
そして、どうせならたくさん作って、冷凍するととっても便利です。
ごはん作る気力が出ないとき、小腹がすいたとき、鍋の具として・・・
冷凍庫に餃子があると「助かった!」と思います。我が家では「餃子貯金」と呼んでいます。
製作段階でお皿にラップをしいておいて、そこに包んだ餃子を並べて、そのまま冷凍庫にいれます。2〜3時間すると外皮が凍るので、手でバラバラと外せるようになります。チャック袋に入れ替えてかさばらずに冷凍保存できます。
焼き、茹で、揚げ、とお好みで。
皮が余ってしまったら…
1〜2歳のお子さんなら、1センチ幅くらいに切って茹でると、きしめんみたいになるので、味噌汁やスープの残りに入れるだけで1食できちゃいます。
もう少し大きいお子さんには、ピザ風にすると、おやつに、おつまみにうれしいスナックになります。。
ケチャップ少量を塗って、ピーマン、プチトマト、ハムなどあるものを並べ、チーズをかけてトースターで焼きます。

うちでは上の子が独立し、下の子が思春期真っ只中なので、最近は夫婦で粛々と餃子を包むことが多いのですが、これはこれで、なんというか共同作業の時間として、楽しいものです。
夫婦でTVみながら、あるいは音楽ききながら、今週あったことなんかをぽつぽつ話しながら餃子を作る週末は、やっぱり作るところから「だんらん」なんですよね。
「手伝って」でもなく「なんか作ってよ」でもなく、ともに餃子を包む日。
二人とも夕方に予定がない週末を、「餃子日和」と呼んでいます。
包みながら、そのまわりを、小さかった子どもの幻影が漂っている。家族の歴史って、食卓の周りにあるなあ、と感じるのです。繰り返されるメニュー、成長していく子どもたち、やがて老いていく私たち。三世代の同居などでは、その歴史もまた深いものになりますね。
赤ちゃんや小さな子どもたちと暮らすみなさん、「我が家なりのだんらん」を重ねて、かけがえのない歴史をつくっていってくださいね。
(完。おそまつさまでした^^)
高橋ライチ
コミュニケーション・カウンセラー
2003年に「こぶたラボ」を立ち上げ、子育て中の母のコミュニティのパイオニアとなる。平行してカウンセリングで女性が自分らしく生きることをサポート。講座では「聴く」ことの技術のみならず楽しさと感動を伝えている。2011年の東日本大震災後、ママの話を無料で聴く「リスニング・ママ プロジェクト」をウェブ上で運営中。NHK TVや新聞でも紹介され、注目を集めている。14歳と24歳の姉妹の母。1969 年新潟生まれ。
ブログ:http://ameblo.jp/lychee-tangerine/
リスニング・ママ プロジェクト:http://lis-mom.jimdo.com/